「なんだよ…その目。
俺、財閥の息子だから、モテるだけ。
女子が寄ってくるのも金目当て。
俺はそれが嫌だった。
誰も本当の俺を見てくれようとしないから。
容姿と家柄だけで判断されるのが本当に嫌だった。
だけど薗花だけは違ったんだよ」
そう言って私の方を向く芙夏君。
「俺のことを知らない人って初めてあったんだ。
それに、薗花は自分を飾ったりしないし、むしろ俺を避けてるし、俺に暴言はくし。
あ、一つ言うけど、学校でこんな喋り方してるのも友達と薗花の前だけだからな?」
「こんな喋り方?」
「学校での俺は一人称”僕”だから。
それに、こんなに口も悪くないし。
一回やって見せてあげるよ、薗花にも」
いつもと違う一人称が”僕”の芙夏君ってどんなの?
「薗花、プレゼント何がいいかな?」
「ふぇっ⁉︎」
「どうしたの?
薗花は何をもらったら嬉しくなる?」

