終礼も終わって、図書館に来ると、もう芙夏君はいた。
「芙夏君!」
「あ、薗花………」
「どうしたの?」
少し元気がない様子。
「あのさ………」
言葉に詰まっている様子。
どうしたんだろ、調子悪いのかな?
「ど……どっかよってかない?」
「え………どこかって………」
「放課後デートしよ」
………………放課後デート⁉︎
いや…デートっていっても付き合ってるわけじゃないし…
ただ少し買い物に行くぐらいだよね?
「う……うん………どこにいくの?」
「誕生日プレゼントを買おうと思って……
薗花に手伝って欲しいんだ……。
俺、女物とかわからないから……」
オンナモノ……。
デートって言葉に浮かれていた私だけど、芙夏君に頼まれたのは私じゃない誰かにあげる女物の誕生日プレゼント……
やっぱり他に好きな人がいるんだね…。
でも頼まれたからには付き合わないと!
「うん、買いに行こう」
そう言って2人で学校を出たのだった。

