「芙夏君は素直じゃないし、意地悪だけど、すごくいい人だよ………」
「……………珠実からそんな言葉が聞けるようになるなんてねー……
きっと珠実にしか見せない顔があるんだろうね‼︎」
「私にしか見せない顔?
そんなのあるのかなー?」
芙夏君は口も悪いし意地悪ばっかりだけど、困ったときは助けてくれる人。
「まぁいいじゃない!
きっと珠実と喋ってるときの白い王子は紛れもなく芙夏だよ。」
あんまり言ってることがわからないけど、いいことなんだよね?
「あ、授業始まるー、戻るね!」
そういうと、授業開始のチャイムがなった。
____________________________
放課後になり、教室も賑やかになる。
「じゃあ私帰るねー!」
「あっうん!また明日……」
「ちゃんと白い王子誘うのよー?ばいばい!」
そう言って心愛は帰って行った。
さてどうやって芙夏君を家に誘おうか…
直接芙夏君の教室に行って呼ぶのにはまだまだ根性がいる……。
図書館にいこうかな。
そう思っていつも会う図書館へ足を進めた。

