「これだけ目立っちゃうと白い王子も安心できないよねー」
心愛のいっていることは私には全然理解できない…。
なんでここで芙夏君がでてくるんだろう。
「今日も誘うの?家に。」
「会えれば……。
お母さんも芙夏君と昔家で一人だった私が重なるんじゃないかな……」
父親がいたときの私はいつも一人でご飯を食べていた。
ご飯の味なんてなにもしない。
むしろ食べたくなかった。
満腹になんかならない。
私も知ってる。
芙夏君がの辛さが……私にもわかる。
「似てるよね、二人って。
私、珠実から白い王子のこと聞いてるだけだけど、すごく二人が似てる…」
心愛は昔から渡しのことを心配してくれていた。
だからこそ心愛にもわかるところがあるんだろう。
「白い王子も思ったより悪い人じゃないんだね。
絶対裏があると思ってたけど」
そういえば心愛言ってたな……あいつには絶対裏がある!って。
俺様って感じの人だけど、あれに裏があるようには思えないし…

