「そしたらその子どこかに駆けて行っちゃって、俺放置みたいな感じ。
その時点で何この子って思ったんだけど、
すぐ帰って来て、泣きながら俺の顔にシップ貼ったりして処置してくれたの。
まぁ口の中も切れてたから水とかも買って来てくれて。
自分が一番辛かっただろうに、ずっとごめんなさいっていいながら処置してくるんだ。
すごく…律儀だなって思った。
こんな奴いるんだなーって。
俺のこと知ってる？てきいたら、
頭振られてさ。
で、処置が終わったら用事があって電車ももうすぐくるんで、
て言って、すぐ走って駅に行っちゃったから、名前も聞けなかったし教えられなかった。
まぁすごく可愛い子ってのだけ覚えてたよ。
それで、蒼要と一緒だけど、俺のこと知らないってことに驚いて、その子のことが気になってたみたいな……//
なんか恥ずかしい…」
