薗花がどんな容姿だろうと俺は好きになっていた。
俺を救ってくれたのは薗花。
つまんなかった人生を明るくしてくれた。
俺と同じで、俺以上に辛い過去を持っている薗花。
それでも負けずに前を向いて進んでる。
だから俺も頑張ろうって思えるんだ。
「へー、蒼要ベタ惚れだな。
今までこんなことなかったのに!
もしかして……初恋⁇」
圭馬が面白がって話す。
確かに…自分からこんなに好き…と思ったのは初めてかも……。
「あれ?蒼要……それ弁当⁉︎」
圭馬が俺の弁当箱をみて指差す。
「んぁ?あぁ……。」
「中身もちゃんとしたおかず入ってるし……。
シェフが作ったのか?それともお前が⁉︎」
そう、ご飯の美味しさを改めてわかったのも薗花のおかげ。
薗花の家族はとても温かかった。
薗花は愛されている。
それがとても羨ましい。

