「えっ⁉︎芙夏くん⁉︎
口に合わなかった………かな?」
「あっ蒼要くんっ⁉︎
ごめんなさい、アレルギーとかあったかしら?
お母さん聞いてなくて…嫌いなものとかあった?」
「腹が痛いか⁉︎
ほら、吐き出しなさい‼︎」
私たち家族は芙夏くんが泣いているのを見て大混乱。
何を言っても首を振るだけの芙夏くん。
いつも余裕そうに私に意地悪する芙夏くんからは考えられないことだった。
しばらくして落ち着いたところで、芙夏くんが口を開いた。
「すみません……いきなり泣いてしまって………。
お食事、すごく美味しくて…
手をみんなで合わせてから食べるとか…いつぶりってぐらいで……
食卓をこんな大勢で囲むのも…すごく懐かしくて…………
っ…………________ 」

