「あなた、彼氏じゃありませんよ?
ただ送ってきてくれただけですって。
まぁ私はこぉーんなにかっこいい男の子と帰って来るなんて思ってなかったけど…。」
興奮して今にも泣きそうなお父さんに冷静に受け答えするお母さん。
そのお母さんもニヤニヤしながら私を見てくる。
「あの珠実が眼鏡を男子の前でとってるんだものねー♪
それでいてイケメンなんて!
お母さん大歓迎よ‼︎」
軽快に言ったお母さんの言葉は地雷を踏んだ。
「なっなっなっなっなっなっ‼︎‼︎
絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対俺は!
俺は珠実に彼氏なんて許さないぞーーー‼︎(泣)」
しまいには泣き出してしまうお父さん。
なんでこういうことになるの…。
「あのねぇ……」
私がお父さんに文句を言おうとしたそのとき。
「ふはははははははははははははっ!」

