「あ…薗花さんと同じ学年の芙夏蒼要です。」




「そー♪蒼要くんね♪♪
今日はわざわざ送ってくれてありがとう」





「あ………いえ……」





片言で、ドキドキしているのが見てわかる芙夏君に対し、お母さんは和やかに喋る。




「おいっ…………俺は聞いてないぞ…」





「何を?」





お父さんのオーラが黒い。
ソファに悠々と座っていたお父さんの後ろから禍々しい黒い何かが見える……。





「俺はっおれは‼︎
たったったったたたたたっ!」





「お父さん………ちゃんと日本語を喋っていただかないと……」





興奮しまくりのお父さんに対し呆れ切っているお母さん。

私にもお父さんが何を言いたいのか全くわからない。





「おれはっ‼︎珠実に‼︎かっかかかれしがっ‼︎いるなんて許さないぞ‼︎‼︎」





「「「………………………………」」」





お父さんがかみながら叫んだ言葉に誰も何も言えなかった。