私が何を言っても譲ってくれなかった芙夏君に結局家まで送ってもらった。
そんな芙夏君を1人で帰らせるのが申し訳なくて、つい言ってしまった。
『ご飯食べていく?』
今思えばナンパしてるみたいだったかな?
私がそう聞くと一瞬表情が強張った芙夏くんだったけど、私が遠慮しなくていいよ?と言うと申し訳なさそうに頷いた。
そして今に至る。
リビングのドアを開けると、
なぜか帰ってきていたお父さん。
なんでこのタイミングで家にいるんだろうか。
芙夏くんが来ることはお母さんにだけ適当にメールをしといたけど、
仕事で忙しいお父さんがいるなんてよそうがい…。
お母さんはいらっしゃーい♪なんて言ってニコニコしてる。
それに対しお父さんは芙夏くんを睨みつけているに近い表情……。