「芙夏君!」
それはやっぱり薗花だった。
薗花に声をかけられた瞬間俺も上半身だけ起き上がる。
「最優秀賞おめでとうー‼︎‼︎
すごいよ!まさか本当にとっちゃうなんて!」
薗花は本当に驚いているのか、今にも飛び跳ねそうな勢いで話す。
「私、全然手伝えなかったから申し訳なくて……なのに最優秀賞の賞状もらった時私の名前までよばれて……」
そう、賞状をもらったとき、俺の名前と薗花の名前がよばれた。
まぁ俺がそうしてくれって頼んだんだけど。
「名前よばれてびっくりしちゃった…。
本当にごめんね。芙夏の作品なのに」
薗花はなんて''いい人''なんだろうな。
賞状もらえたら嬉しいじゃん。
成績にも入るし。
俺がわざわざそう仕向けたんだから喜べよ……。
「今からでも先生に言おうか?
私は何もしてないので、賞状の名前を取り消しっキャァっ!」