そして圭馬様のお父様が答える。
「いやぁね、実はうちの息子、お恥ずかしいながら好き嫌いが多くて…
まぁ味付けにうるさいといいますか、
専属シェフが作った料理しか基本的に食べないんですよ」
「そ…そうなんですか……」
茉由お嬢様も何も言わないが、表情で見て分かるくらい驚いている。
まぁ私がお嬢様に言ってないから当たり前なんだけど。
「初めてかもしれないよ…専属シェフ以外の料理を口に運ぶなんて…
本当においしいです。
ありがとうございます、茉由さん」
「い…いえ…」
圭馬様も本当に驚き感動していられるご様子。
成功してよかった!
そんなこんなで食事会は進み、圭馬様も何も残すことなく完食された。
そうして今、圭馬様と茉由様はお庭で二人っきりだ。
とうとう茉由様、告白のチャンスです!

