カタッカタッ
「茉由お嬢様!」
圭馬様と喋っていると、後ろからハイヒールの音がして、振り向くとお嬢様がこちらに向かってきていた。
「ごきげんよう、杉浦圭馬さま」
「こんにちは、街詰茉由さん
僕のことは名前で呼んでいただいて構いませんよ」
「ええ、私も名前で呼んでいただきたいです。
ではいきましょうか。珠実、案内を」
「はい」
お嬢様に促され、2人を食事する部屋へ連れていく。
ガチャ
「立派なお食事ですね!」
机に並ぶ多くの料理を見て声を漏らす圭馬様。
少しは興味を持ってくれたみたい!
これなら食べてもらえそう!
「私が腕によりを振るった料理です……お口に合えば…」
茉由お嬢様も少し自信なさげだけど嬉しそうだ。
ガチャ
「お、揃ってるみたいだね」
街詰家、茉由お嬢様のお父様と、
杉浦家、圭馬様のお父様がタイミング良く入ってきた。

