「おはよう、珠実ぃー♪」
「おはよう、心愛」
今日は私が学校で課題研究のレポートを書くために、心愛にことわって、早く学校に来ていた。
そして、今、心愛が到着。
「今日もすごかったよぉー、ダブル王子」
呆れたように話す心愛。
もう、学園王子と白い王子を合わせて、ダブル王子なんて呼んでる。
「あれじゃぁ、王子も疲れるわよー、知ったこっちゃないけどぉー」
どっちなのよ‼と言いたくなる、そのセリフを引っ込めて、私は昨日の放課後の話に切り替えた。
意地悪な人に会った事。
悪口を言われた事。
バカにされた事。
今思い返せば悲しくなってくる。
「へぇー、誰か気になるわね、その人」
「でしょー?とっ捕まえて、文句言ってやりたいよ」
「でも、本は良かったんでしょ?」
「…………」