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「珠実……ごめんなさい…」
厨房で私が下準備をやっていると、後ろから声をかけられた。
茉由様だ。
「何がですか?
下準備の方は全然大丈夫ですよ‼︎」
「いいえ、私のわがままのせいで一人でほとんどやらせてしまったわ」
「そんなこと気にすることありません‼︎
お洋服は決まりましたか?」
「えぇ、ちゃんと決まったわ」
「ならば良いじゃないですか。
素晴らしい衣装で、お出迎えすることができるのですから」
「ありがとう…珠実……」
今一番不安なのはきっと茉由様。
私が少しでも不安を除いてさしあげなければ!
「ねぇ珠実………あなた……私に秘密にしてること……ない?」
「えっ……?」
いきなりのお嬢様の言葉に動揺してしまう。
「あの…何も…」
「そう?ならいいんだけど……
まぁいいわ!私のお洋服、楽しみにしていてね?」
「はっはい!」
そう言うとお嬢様は自室に戻って行った。
悲しそうな顔をしていたように見えたのは私だけ?
気づかれてないよね…
相手の方のこと……。
と、不安だけが残るのだった。

