「まぁ、せいぜい頑張って?
俺は応援するよ、結果がどうであっても」
「ありがとうございます。」
このお礼は、本当に素直に言えた気がした。
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
「おはようございます…」
今日は顔合わせの当日ということで、学校も休みなので7:00に街詰家に到着した。
でも、まだ朝早いというのにお家は騒がしかった。
どうしたんだろう?
すると、私の前を新実さんが通ったので、声をかけた。
「おはようございます。
あの、慌ただしいようですが、どうなされたのですか?」
「あ、珠実さん。おはようございます。
いえ、お嬢様の今日お召しになるご洋服が決まらないのです」
「え、?
もう、とっくの前に決めておいて、オーダーメイドだ、と聞いたのですが…」
「それが、当日になって、お嬢様がこれは嫌だと申したものでして…
次から次へ、ドレスやお着物、振り袖をお嬢様にお見せするために、行き来を繰り返したりしているわけです。」
「そ……そうなのですか……」
お嬢様ってこういう時怖いよねー。
いきなりのハプニングってやつだよね…
私はどうしようかなー…。
「おはよう、珠実」
「あ、おはようございます。紫苑様。」
後ろに振り向くと、紫苑様が立っておられた。
今日は紫苑様も学校がないから私服みたい。
私もまだ、メイド服に着替えてないから私服の状態。
「珠実の私服…初めて見た」
「このお屋敷には制服でしか来たことがなかったものですから」
それにしても、ジロジロ見られる。
紫苑様、見過ぎでは…?

