「俺の名前は…ふ…」
ピリリリリリリリリリリリリ
「あ…私の携帯…」
ピッ、
「はい?」
<こらーーーっ‼何時だと思ってるの!?
食べてくるとか、寄ってくる、なら連絡ちょうだいって言ってるでしょう!?>
「おっ、お母さん…」
時計をみると、もう19:00を過ぎていて…
「今、学校なの!今から帰るから‼」
<気をつけて帰るのよぉー?>
「うん!」
ピッ、
「この本とこの本とこの本と…」
「おぃ……」
「あ、私、ぜぇーったい、選ばれてみせるんだから‼」
「お、……おぅ、…で、俺の名前…」
「じゃ、私急ぐから、‼」
パタパタパタパタ
「おいっ…」
パタ、
クルッ
私は思い出して、走るのをやめて止まって、意地悪な人の方に振り向いた。
「ありがとう」
クルッ、
パタパタパタパタ

