「あのさ…どこでバイトしてんの?」
無難にコンビニとかか?
「……どこというか……メイドをしてて……」
……………メ…イ……ド?
あれですか、フリフリのレースのついた黒と白のワンピースみたいな服で"おかえりなさい、ご主人様♪"とか言うやつか⁉︎
「そのっ……そこのお坊っちゃまが…少し女慣れをされた方で…//
でも、きっと私のことをからかっているだけですから!」
いや……絶対その男は薗花に気があるんだろ……
それに気づかなということは薗花が鈍感なのをまた印象づける。
「気をつけろ」
「え?」
「もう触られるなよ?」
俺…自己中すぎる…
薗花が誰を好きになろうが勝手。
どんなバイトしてるか、誰とあってるかなんて俺が知らなくてもいいこと。
だけど、この心の想いに気づき出した途端に、自分の中の独占欲ってやつが表れてくる。
何、俺。
短期すぎるだろ………。
でも素直な薗花は……
「うん」
と、笑顔で言うんだ。
本当に俺が言ってる意味わかってるのか?
薗花が素直に頷くから、俺が調子に乗るんじゃん…。

