「あの…」
「俺のものになれ。」
「……は？」
え、なんて言った？俺のもの？
私は人間なんですけど。
え、まってよ、まず私って誰のものなの？
ダメだ、理解できない‼︎
「あの…どういう意味でしょうか…」
「……お前…ここまでされてわからないのか？押し倒されているんだぞ？」
紫苑様は奇妙なものを見るように見てくる。
何でそんな顔をされなくちゃいけないのさー!？
「お前……告白されたことないのか？」
告白…？
あれですよね、異性とお付き合いするために想いを告げる儀式…。
「一度だけありますけど…」
思い出すのが嫌なくらいのね。
すると、さらに紫苑様の目が大きく見開かれる。
しょうがないじゃない。
容姿がこんなに地味だから滅多に誰も寄ってこないよ。
「本当かよ…
でも…今は誰とも付き合って無いんだよな？」
「はい…」
この会話…なんなんだろう…。
この体制で話さなきゃいけない内容かなぁ？
早く仕事を終わらせて帰りたいんだけどな…。
