「だからね、日曜に会って、絶対私を好きにさせたいの。」
「はぁ…」
意味はわかったけど、具体的には何をするつもりなんだろう?
「どうしたら好きになってもらえるかしら!?」
お嬢様の目は真剣そのものだった。
そんなに好きなんだ……。
そりゃぁ振られたら悲しいもんね。
よし、人肌脱ぎますかぁ♪
「お嬢様がお料理をしてみてはどうでしょうか?」
お嬢様に"何言ってるの?あなたは"
っていう目で見られてるけど気にしない!
「私が料理?
そんなものできるわけがないでしょう」
「え、?花嫁修行などはなかったのですか?」
お嬢様といえば花嫁修行をしてて、基本的になんでもこなせるってイメージだったんだけど…。
そういう教育、お嬢様学校ならなおさらしてるんじゃないのかな?
「昔、習っていたけど、全部家来達が切ったり調理したものを盛り付けただけだもの。
私自体は料理をした事がないわ」
確かにそれじゃできるようにならないね…。
じゃぁ一から教えるしかないか。
「私が相手様のお好きな料理を探ってきます。
それに沿った料理をお嬢様が作ったとなれば、心も惹かれることでしょう。
料理なら、私が一から教えて差し上げます。
私の料理も拙いものですが、
お嬢様が苦労して作ったものであれば、プロが作ったものよりも輝きを放ちます。」
「協力してくれるの?」
「はい、もちろんです♪」
「あ……ありがとうっ」
ギュッ
そう言ってお嬢様に抱きつかれる。
これでよかったのかな?って思う節もあるけど、お嬢様の満面の笑みを見ちゃったら何も言えないよね♪
さて、私は相手の人の好みを探ってこなくちゃね‼

