ガチャ



家のドアが開く音‼



「「「「お帰りなさいませ‼紫苑坊っちゃま!‼!!!!!!!」」」」



「ただいまー」



行く時は私と、近くにいる人が二人をドアの前で見送る。
帰宅の時は、ドアを挟んでメイド全員でお出迎え。

そういう制度だそうです。



そして、紫苑坊っちゃまが帰ってきました。



でも、すごい大人っぽい……。
ってか、本当にかっこいい…。
私でもわかるよ….、
切れ長の目に長いまつげ。
白い肌、そして、痩せてる割に筋肉は結構ついている。


絶対にモテる‼‼
芙夏君と同じくらいイケメン‼



中2とは思えないくらい。
高校生って言ってもバレないよ!絶対。


身長は私を上回り、見上げないと顔が見えないかも。
170は軽く超えている。



こんなイケメン、絶対に誰もほっとかないよ‼

私の学園でいう、ダブル王子だね。
ダブル王子の顔を私は知らないんだけど。



「おいっ、」




ん?私の話しかけてる⁇


考え事をして頭を下げていると、頭上から声がした。




「聞いてるのか⁇
いつまで頭を下げている、顔を見せろ」




「あっ!すみません!」




そして、また頭を下げてしまった。
あ、上げないといけないのか。




「お前は馬鹿か。
頭を上げろと言っているのに、下げる奴があるか。」



そうして、無理やりあげさせられた、坊っちゃまの手によって。



私の大きな顔を包み込めるほどの、坊っちゃまの大きな手。
ほっぺを二つの手で挟まれて、上を向かされる。



目が合う。


背が高いから自然と上目になる。





「っ……………おっ…まえ……。///」