「ただいまー」



課題研究を芙夏君と2人で発表すると決まって、図書館で芙夏君に私の目尻にある傷を見られた日。

無事に家に帰ってきました。



今日はもう色々ありすぎて、疲れちゃった…。
芙夏君のおかげで気持ちが楽になったから、少しくらいならご飯も食べれるかな…。



そういえば、芙夏君にも傷があるんだよね…。
それには驚いちゃったな…。
容姿麗端で、肌も白くて、男の子だけどまさに、女子の憧れ!!
って感じの人にも傷があるんだね。


世の中、私みたいな人はたくさんいるんだ…。
私だけがなんて思ってちゃダメだよね!!
よし、頑張ろう!!




と心に決めていると、二階の部屋に鞄を置いて、一階のダイニングの入口まで来ていた。



ガラ、



「ただいま」




「おかえり」




「おかえり」







下を向いて入ると、"おかえり"の声が二回した。
お母さんと……誰?



そう思って、勢いよく顔を上げると、お父さんがいた。




「お父さん!?」