「まぁ進歩か、メアド聞けたんだもんな」
相変わらず、あまり気持ちのこもってない言い方だ。
「まぁ良かったな、これからほぼ毎日放課後は会えるって事だろ⁇」
「そうなる……な……」
「何?恥ずかしいのか?
気持ち悪いぞ、お前」
相変わらず口の悪い奴め。
「うるせぇ、気持ち悪くて悪かったな!!」
「ははっ、そう怒るなって(笑)」
圭馬はこの状況を楽しんでるようだ。
ピロリン♪♪
「ん?俺だ……メールか⁇」
「なんだ?また知らない女の子⁇」
鳴ったのは俺の携帯。
たまに知らない女子からメールがくる事もある。
「っうわっ…蒼要……顔真っ赤だぞ?」
「え?」
俺は、送り主の名前が薗花だった事に驚いた反面、嬉しかった。
だから顔が赤いのかもしれない。
「課題研究の子?
意外とその子も蒼要に気があるんじゃないの?」
「いや、絶対ない。」
これは悲しいけど確信をもって言える事。
まず俺の名前を知らなかった。
そして、名前をすぐ覚えなかった。
昨日だって、俺から抱きついたり、メガネ外したり、俺からしかしてない。
そして、薗花はそういう行為をされても、最終的な言葉は"離して"だった。
好きな人、気になる人なら離して、なんて言わないだろう。

