「いや、気持ち悪いだろ。普通に。
教室入って、俺の机に荷物を置こうとした瞬間、俺の席に誰か座ってて、頬杖ついてにやけてんだもん。」
そう、俺は、昨日の事がいち早く圭馬に報告したくて、圭馬の席に座って考え事をしていた。
でも気持ち悪いはないだろ?
客観的に見るとそう見えるのか⁇
「何かいい事でもあったのか?
とでも聞いてほしかった⁇」
「え?」
うん。
俺は普通に、"何かいい事あったのか?"って聞かれて、満面の笑みで昨日の事を話そうと思っていた。
その俺の心を踏みにじる圭馬の言葉。
「いやいや、別に俺は今、幸せなわけじゃないし⁇
そんな時にニヤニヤしながらお前の幸せ聞いても不愉快なわけ。」
そ…そりゃないだろ………!?
俺の唯一無二の親友だぞ?
圭馬にとって俺も親友じゃねーの?
親友の幸せって、自分の事のように嬉しくならねーか⁇
「……はぁ、……。
お前、傷つきすぎ(笑)
ごめん、ちょっと言いすぎた。」
「いや……別に……」
今気づいたけど……圭馬、今日はやけにイライラしてる。
いつもなら、会った時にわかるくらい、イライラしてる。
俺は自分の事に浮かれすぎてて、圭馬の事全然見てなかった……。
やっちまった………。
「いや、こっちこそ悪ぃ……
圭馬こそ、何かあっただろ?
………よかったら聞かせてくんね?」

