まだその時の俺にはよくわからなかった。



祖母と話す機会も今までにそんなになかったから、どう反応していいのかもわからなかった。




でも、始めて、世間体関係なく、同情でもない言葉をかけられた俺にとってはすごく嬉しかった。





俺はこの頃からひねくれ始めていた。



親友しか信じていなかった。


他の奴らは家族でも信じられなかった。





俺は世間一般で言う、イケメンって奴らしい。
そんなんだから、周りには人がよってくる。



でも、皆、俺の中身を見ようとは決してしなかった。


表面だけを見て、噂を立てられ、表面だけを見て、好意を抱かれて、………。




お前らは俺の何を知っているんだ⁇
と、言いたくてたまらなかった。




そんな時に祖母から言われた言葉だったから、今、高1になっても、その時の記憶は鮮明に残ってる。




今、ばーちゃんに聞いても、

"そんな事、言いましたっけ⁇"

と、聞き返されるだけだと思う。



それでも、俺にとっては忘れてはならないかけがえのない記憶だった。