この傷だけが、純平と一緒にいれなくなった原因?
違う……。
父親も原因のひとつ…。



それだけじゃ……無いのかもしれない…。



私が…………父親という現実から目を背けすぎたせいなのかもしれない。



私は………純平に甘えてただけなのかも……しれない。




いつの日か傷だけのせいにしていた。


傷があるから穢れてるわけじゃない……
これは、私が穢れている証でしかないんだ……。





「黙るなよ…
また泣いてるし…」



そう、笑いながら言ってくれる。





「もしかして女だからって気にしてるのか?」




「………っ……」



芙夏君の言葉は唐突すぎて、私の心が揺らぐ。




「図星?」


半分笑いながら聞いてくる。




笑い事ではない。
私は真剣にこの傷で悩んだのだから。




「そんなの気にしなくていいのに」









……………何て言った?




キニシナクテイイ⁇