「珠実……⁇
中にいるの……純平だよね?」



心愛も耳を疑ってるみたいだ。


私は何も答えられない。




「穢れてる。まんまの意味じゃん?
あいつさ、親父にDV?てやつ受けてるわけ」



純平が淡々と話す。
何で…他の人に……



「止めなきゃ!!」



ガシッ
「……え?……」




心愛が話をやめさせるために入ろうと扉に伸ばした手を、私は掴んだ。



「珠実……⁇」




「そんな汚い女と付き合ってる俺、優しすぎるだろ」




純平が笑いながら話す。




「お…おぃ、純平…言っていい事と悪い事があるぞ?」



「そーだよ……薗花が父親に⁇
そんなわけねーだろ(笑)」



周りの男子は信じられないようで、必死に否定する。



「本当だって言ってんじゃん。
証拠はなー、あ、あいつの右目の目尻に傷痕があるんだよ、それが父親に付けられた傷。
顔に傷がある女なんて嫌だよな」




これは本当に純平ですか?
"珠実の事が好きだ。"
"汚い所、穢れている所を含めて好きだ"
"傷なんて気にしない"


そう言ってくれた純平は……どこへ行ったの⁇




「あ……俺もみた事ある…その傷痕…」



「嘘だろ!?
え、薗花ってそういう奴だったの?」



「信じられねーよ!!
え、ショックすぎるだろ…」



「同情しちゃうね………」




「え、純平は同情で付き合ってるのか?」




男子が好き勝手いう中で、一人が質問した。




純平の答えは……




「まぁな、だって、あんないい女、最高だろ?
好きなだけ抱いて、好きなだけ遊ぶのに丁度良かっただけだよ」




純平が、笑いながら話すから…
何を信じていいのかもわからなくなってきた…。