侍先生!

「でも、それって…よりを戻そうって感じじゃないかもよ? もしそれなら、先生はまいちゃんに言うだろうし」


「そうかなぁ…」


「別れた事を知ってるまいちゃんに、言わないわけないと思う。 まいちゃんが心配したって事も知ってるだろうし。 まいちゃんを安心させるために、すぐ言うと思うよ」


「そうだよねー」


じゃあ、あの電話は何だったんだろう?


「付き合ってる時に貸してもらったCDとか、返したかったとかじゃないかなぁ?」


「そんなもんかな?」


「結構、考えてた内容とは違うとかもしれないよ」


ネガティブに考え過ぎなのかな?


…なんかそんな気がしてきた。


私は笑って、澪ちゃんにお礼を言った。
その後、しばらくしてベランダを叩く音が聞こえた。


「ちーっす! …お、澪ちゃん来てたの?」


こっちは何も返事していないのに、カツオはベランダから勝手に入ってきた。