侍先生!

「それはもちろんー」


カラオケ屋につき、お目当ての曲を入れる。


「こ、これは…」


先生の顔がみるみるうちに変わっていく。


「なんか聞いた事あるね…」


美智子ちゃんは思い出せずに首を傾げている。


「信長の…大河ドラマの…」


カツオの顔はひきっつてる。


「…主題歌、だよな。 姫条! 一曲目に歌うなんてズルいぞ! 俺も歌いたかったのに!」


「先生も後で入れたらいいじゃん!」


「いや、時間がもったいないだろ!」


ギャーギャーと言い合っていると、時間がもったい無い事に気付き、次の曲を決める。
カツオと美智子ちゃんを見ると、仲良く話し合ってる。


「侍先生、信長の大河ドラマの歴代主題歌の勝負しましょうよ!」


「受けて立つ!」


「まいまい、先生。 最近の曲、知らねーの?」


カツオにそう言われて、私と先生は頷いた。


その時、先生の携帯が鳴った。
先生は部屋から出ていく。


外から声が漏れて、確かにこう聞こえた。


「…真帆?」