侍先生!

そう考えるけど、気になるので、あくまで個人的な範囲で聞き出そう。


「美智子ちゃん、可愛いよねー」


あくまで、さりげなく。
そう言った。


「おー。 可愛いな」


おっと、キター!


私はテンションを上げたい気持ちを押さえて、自分を落ち着かせた。


「…あ、倖田先生」


カツオがそう言うと、私もカツオの視線と同じ方向を向くと、そこには侍先生がいた。


「何の話してんの?」


「生徒会長は可愛いって話です」


…カツオ、言わんでいい。
それはあんたに話したい内容で、先生には…。


「ああ、吉川の事か? 可愛いよな」


せ、先生までも!?


私はガックリと肩を落とした。
先生の口からは聞きたくなかった。


複雑な乙女心…。