侍先生!

私は修学旅行の行き先を、また見る。


…安土城、行きたかったのになあ。


なんて考えてても仕方無い…か。
私は美智子ちゃんの手伝いに行った。


「まいちゃん。 これ、コピーしてきてもらってもいいかな?」


美智子ちゃんは忙しいみたいで、私が顔を出すと途端にそう言った。


「はーい、行ってきます」


私は生徒会室の裏にあるコピー台に向かった。


「お、まいまいじゃん」


…先客。カツオじゃん。


「生徒会の仕事、手伝ってどんな感じ? お前も入りたくなった?」


「えー。 嫌だよ。 こんな忙しいところ」


私がそう言うと、カツオは笑った。


「お前、どんだけめんどくさがりなんだよ。 昔っから変わってねーな」


「うるさいなー。 ってか、あんたが副生徒会長なんてこの学校終わりなんじゃない?」


「大丈夫、美智子ちゃんがしっかりしてるから」


…美智子“ちゃん”。
ちゃん付けなんだ。


て、事は仲良し?


あ、でも生徒会長と副会長だったら、嫌でも親しくなるもんなのかな。
私が協力するまでも無い…かも。