侍先生!

「協力するよ!」


「え? いいよ、そんなの」


「いいから任せて! 体育館裏に呼び出して、一緒に行って、『あんた、この子の事どう思ってんのー?』とか言えばいいんだよね?」


一度やってみたかったんだ!
うっとおしい女友達の役!


私は瞳をキラキラと輝かせていた。


「まいちゃん、だ…大丈夫だから」


「へ?」


「何もしないで」


そう言われて、ショックで凹んでしまった。


トボトボと、生徒会室を後にすると、帰る準備をして、校門に向かった。
体育館裏から、何やら声がしたので覗くと、知らない女の子と…カツオ?


「勝男くん、すきです!」


と、女の子が叫んだ。


…えええー!?
カツオが告白されてるー!!


…何故?


私はジーッと隠れつつも、ガン見していた。


「悪いけど…」


カツオがそう言うと、女の子は泣いて去っていった。