侍先生!

私と美智子ちゃんは生徒会室に入って、早速勉強会をする事になった。


「ごめんなさい…」


私は数学の教科書を開いて、その教科書で、顔を隠した。


「まいちゃん、気にしないで。 私も生徒会の仕事を頼むんだから、お互い様なんだし」


「…違うの」


私は教科書から目から上だけを出した。
美智子ちゃんはきょとんとしている。


「どこが分からないかも分からないから、迷惑かけるかも」


そう言ってまた顔を隠した。すると、美智子ちゃんが笑った声が聞こえた。


「私、日本史は苦手だから教えてもらおうかな」


美智子ちゃんがそう言うと、私はテンションが上がって、教科書を机の上に載せた。


「まっかせといて! 織田信長年表なら暗記してるから!」


「今回のテスト範囲は、織田信長は入ってないけど…」


私は頭にハテナマークを浮かばせると、美智子ちゃんは小さくため息をついた。


「まずは、テスト範囲の確認からね」


美智子ちゃんはそう言った。