その子の名前を覚えるまでに、時間はかからなかった。
やたらと俺にかまってくるし…まあ、日本史が好きらしいから、そのせいだと思うけど。
姫条とやる、“信長ごっこ”は、めちゃ楽しくて仕方が無いと思う。なんでかな。
「倖田」
職員室のデスクに座っていると、後ろからトーンの低い声が聞こえた。
「…せいじ先輩」
せいじ先輩は、高校の頃の先輩で、怒ると恐い。
高校二年までは関西地区に住んでいたらしく、たまに…いや、結構?関西弁が出る。
「お前のクラスの姫条、なんとかせえよ。 生意気やねん。 アイツ」
とか言いつつも、笑ってる。
「一年生の時は、せいじ先輩が担任だったんでしょ? ちゃんとしつけといて下さいよ」
「前は前、今は今や! 今はお前が担任や!」
「…無茶苦茶な人だなぁ」
せいじ先輩とは、いつも姫条の話だった。
問題児というわけでは無いけど、日本史以外の成績はまったく駄目…というか、やる気が無いらしい。
俺は日本史担当なのでよく分からないけど。
やたらと俺にかまってくるし…まあ、日本史が好きらしいから、そのせいだと思うけど。
姫条とやる、“信長ごっこ”は、めちゃ楽しくて仕方が無いと思う。なんでかな。
「倖田」
職員室のデスクに座っていると、後ろからトーンの低い声が聞こえた。
「…せいじ先輩」
せいじ先輩は、高校の頃の先輩で、怒ると恐い。
高校二年までは関西地区に住んでいたらしく、たまに…いや、結構?関西弁が出る。
「お前のクラスの姫条、なんとかせえよ。 生意気やねん。 アイツ」
とか言いつつも、笑ってる。
「一年生の時は、せいじ先輩が担任だったんでしょ? ちゃんとしつけといて下さいよ」
「前は前、今は今や! 今はお前が担任や!」
「…無茶苦茶な人だなぁ」
せいじ先輩とは、いつも姫条の話だった。
問題児というわけでは無いけど、日本史以外の成績はまったく駄目…というか、やる気が無いらしい。
俺は日本史担当なのでよく分からないけど。


