侍先生!

「いつ倒れるのか、ヒヤヒヤもんだったぜ」


…もしかして、朝からやたらと構ってきてたのは、私の事、心配して…たのかな。


…カツオのくせに。


「ねえ、カツオ」


「なんだよ」


「好きなだけじゃ駄目な事って、あるのかな」


私がそう言うと、カツオが、熱でもあるんじゃねえの、と私のオデコに手を当ててきた。


「もう、いい!」


私は毛布をかぶって、ソッポを向いた。


「…あるだろ。 そういう事も」


カツオは、そう言った。
やっぱり、私が分かってないだけなのかな。


「カツオ」


「なんだよ」


「…ありがと」


そう言うと、カツオは私の頭をポンポン、と叩いて、保健室を出ていった。


《優勝は、2組です!!》


という、追い討ちのようなアナウンスが流れる。


「安土城、行けないじゃーん!!」


ベットから勢い良く立ち上がって、叫んだ。