侍先生!

「おまえごときに首はやらん!!」


「ちょっと、何してんのー!?」


明石焼きくんが止めに入る。


私はいきりたって木の枝を振り回すと、明石焼きくんに当たった。


「あはは、おもしろーい。」


彼女さんは私達を見てケラケラ笑っている。


「姫条。 お前のせいだぞ」


「なにが」


「あいつ、俺がこんな事するなんて知らないのに」


「…そんなの、知らないもん」


「…姫条」


「…なに?」


「目から汁が出てんぞ」


私は慌てて、自分の目を手で隠した。


…私、また泣いたんだ。