侍先生!

そういえば、恋人同士になってから先生とふたりっきりで一緒に過ごすの、今回がはじめてかも。


…なんか、幸せだなあ。


「おい、姫条。 お前足伸ばし過ぎ」


「先生の方が伸ばしすぎー! 邪魔なんだけど」


「俺はお前と違って足長いからな」


…むかつく。


「敵はこたつの中にあり!」


「いてっ! お前、蹴んなよ!」


「いた! 先生も蹴ったー!」


「お前ごときにやられる俺ではない!」


こたつのなかで蹴りあう。
せっかくのクリスマスなのに、何やってんのかな。


「はあ、俺…お前と恋人同士っぽくとか、向いてないかもって思うわ」


「それってどうゆう意味?」


「こうやって、じゃれあってんのが、一番楽しいって事」


うん、私もそうかも。


「だから、お前が想像してるような事は、とうぶん先でいいよ」


「そ、想像なんてしてないもん!」


「してたんだろ? やらしい想像を」


「…したけど」


先生はケラケラ笑って、ケーキを取りに行った。