侍先生!

おばけ屋敷か…。そういえば、この前先生と入ったな。先生とまた入りたかったな~。
「また後ではいりゃいいだろ」


カツオは笑顔でそう言った。
人の心を読まないでください。


とか思いつつ、腕をひっぱられ、おばけ屋敷に入る。


「うお~…こわ…」


カツオがそう言ながら中に入っていく。


「こわいの? だっさー」


「ダサイって何だよ。 普通だろ。 お前が異常なの!」


異常って…。
ひどい言い方だな。


「正常ですよーだ」


舌を出して反論する。
前を歩いてたカツオの動きがピタッと止まって、くるりと振り返った。


「な、なんだよ」


なんでか、拳をかまえてしまう。
暗くてカツオの姿がちゃんと見えない。


「俺と一緒なのは、つまんねーか?」


「へ?」


え、ええ?
わ、私…そんな態度とってた?


…確かに、携帯気にしたり、してたけど、それはカツオと一緒がつまんないからじゃなくて…ええと。


「分かってんだけどな。 倖田先生と一緒の方がいいのは」


「ご、ごめん。 カツオと一緒なのがつまんないとかじゃなくて…」


「いや、いいよ。 お前が悪いんじゃないし」


……?
どうしたんだ?カツオ。


なんか様子がおかしい。




「俺、お前の事が好きなんだわ」