侍先生!

結構クレープ屋は繁盛してるみたいで、忙しそう。


「おらよ! いっちょあがり!!」


そう言ってカツオが持ってきたのは、イチゴとチョコとバナナと生クリームのクレープと、ツナとレタスとマヨネーズのクレープだった。


「おー! ツナとレタスのクレープ、俺好きなんだよなぁ」


先生がそう言うと、カツオは嬉しそうに笑った。


「まいまい! 残さず食えよ! せっかく俺が作ったんだからな!」


カツオはそう言って、去って行った。


忙しいから喋ってるヒマもないかあ、なんて思い、クレープにかぶりつく。


…やば。めちゃめちゃ美味しい。


「倖田先生と姫条さん、いいなあ~。 森本くんに作ってもらってー」


と、言ったのは後ろの席に座っていた女の子。
さっきはいなかったようなきがするので、ついさっき来たのだろうか。


この子、どっかで見たような…?


……ああ!
体育館裏でカツオに告白してた人だ!


私は驚いて、大きく瞬きをした。


てか、先生はともかく、なんで私の名前知ってるんだろ?


「良かったら、食べます?」


と言って差し出す。


…って、食べかけだった!