侍先生!

は~ぁ。日本史以外の授業って、ほんとつまんないなぁ。


頬杖をついて、せいじの授業をなんとなく聞いていた。


今日は五時間で終わりだから、せいじの授業が終わったら、先生と遊ぼうっと。そんなこんなを考えていると、チャイムが鳴った。


やったー!あとは、帰りのHRだけ!せいじ、お疲れ様―!


「お前、授業終わったら幸せそうな顔すんな? 俺の授業だけか?」


せいじが、嫌そうな顔をして私に言った。


「せいじの授業は特別―」


「ほー。 特別、嫌ってか?」


ゴゴゴゴゴ…と、地響きが聞こえた。


「あわわわわ」


せいじは、大きくため息をついて、教室を出ていった。


…お、怒られるのかと思った。
私は安心のため息をついた。帰りのHRが終わり、先生に声をかける。


「侍先生、私と信長の未来について語りあわない?」


「キミと信長の未来には興味ないけど…まあ、付き合ってやるか。 …でも、ちょっと待っててくれるか?」


先生は、ちょっと困ったような顔をして言った。
“…でも”の部分からだから、嫌がってるわけじゃないと思うけど。