侍先生!

「混乱、してるけど…なんかスッキリした」


「もしかして、真帆さんとやりなおすんですか?」


私はシュンとなって、先生に聞いた。


「いや、すぐには無理だと思うよ。 向こうも、俺も気持ちの整理が出来てないだろうから」


「そうなんですか?」


そう、と呟いて先生は頷いた。


「あと…ありがとな」


「真帆さんの事ですか?」


先生は首を振って、少し笑顔になった。


「好きって言ってくれて」


そう言われた瞬間、私は顔が真っ赤になった。


そういえば、なんて事言っちゃったんだ!
二回目…っていうか、ちゃんと言ったのはじめてだっけ?


うわあ、恥ずかしい!


「返事は、聞きません。 先生が…真帆さんと上手くいく事、願ってますから」
私は、そのあと残っていたぶんのハンバーガーにかぶりついて、全部たいらげてしまった。


「…姫条」


「はひ?」


まだ口の中に残るハンバーガーを、噛みながら返事をした。