「怪我っ、怪我してる!」
「そんなの分かってる!それよりカフス!」
大の男が路面に這いつくばってかのこがプレゼントしたカフスを必死に探しているのだ。
「そんなのまた買えばいいじゃないですか!怪我の手当てしなきゃ!」
肩を掴むかのこの手を振り払い、如月は必死で探していた。
「かのこが俺に初めてくれたカフスなんだ、宝物なんだ!失くせない!」
…そんな泣きそうになるような事言わないで。
背中にすがりついて声をあげる。
道行く人が二人を振り返る。
でも、構わななかった。
「もういいですから!その言葉だけで充分ですから!」
それでも如月は探すのをやめなかった。
…10分後。
ようやく植え込みから見つけ出したカフスは、路面に当たって激しく歪んでしまっていた。
もう、使うことは出来ない。
「よかった、見つかって。」
かのこはボロボロに泣いていた。
ただ、お礼のつもりでプレゼントしたカフスだったのに。
宝物、だって。
あたしが初めてプレゼントしたから、宝物だって。
もう嫌。
こんなこと、言う人だったの?
心を奪われた気がした。
「そんなの分かってる!それよりカフス!」
大の男が路面に這いつくばってかのこがプレゼントしたカフスを必死に探しているのだ。
「そんなのまた買えばいいじゃないですか!怪我の手当てしなきゃ!」
肩を掴むかのこの手を振り払い、如月は必死で探していた。
「かのこが俺に初めてくれたカフスなんだ、宝物なんだ!失くせない!」
…そんな泣きそうになるような事言わないで。
背中にすがりついて声をあげる。
道行く人が二人を振り返る。
でも、構わななかった。
「もういいですから!その言葉だけで充分ですから!」
それでも如月は探すのをやめなかった。
…10分後。
ようやく植え込みから見つけ出したカフスは、路面に当たって激しく歪んでしまっていた。
もう、使うことは出来ない。
「よかった、見つかって。」
かのこはボロボロに泣いていた。
ただ、お礼のつもりでプレゼントしたカフスだったのに。
宝物、だって。
あたしが初めてプレゼントしたから、宝物だって。
もう嫌。
こんなこと、言う人だったの?
心を奪われた気がした。