週末。
武井先輩達とのいざこざがあって、それから夕里にそのことを話した。
夕里は私の話を聞いてるだけで、これといったことは言ってこなかった。
まるで他のことを考えてるみたいだった。
それから週末になって、夕里が私の親に改めて挨拶をしたいと急に言い出した。
なんでかなって思ったら、今日は夕里と付き合ってから半年記念日だった。
もうそんなに経つんだ。
にしても両親に挨拶だなんて早すぎじゃないかな?
なんだか変に緊張してしまう。
空を見上げながらブランコをこぐ。
またいつものように私の家の近くの公園で待ち合わせ。
「……李」
名前を呼ばれてそっちを向くと、夕里が微笑みながら歩いてきた。
ブランコから降りるといつものように夕里は両手を広げた。
そしていつものように私は夕里に抱きつく。
「…ごめんね、遅くなって。結構待ったでしょ?」
「…大丈夫。夕里こそ勉強大変なのに大丈夫だった?」
夕里を見上げると、夕里はニコッと笑って私の頭を優しく撫でた。
最近やっと敬語を外して夕里と話せるようになったから、どうせ敬語がなくなってよく出来ましたとでも思ってるんだろう。