夕里と一緒に帰りたくて夕里の後をついて行けば、夕里はだんご虫と話してた。
『今は嫌いでもいつか好きになるかもしれないでしょ?』
あたしはそんなこと言われてないのに。
なんで、なんで、なんで、なんで、なんで…!
なんでこんなに頑張ってるあたしよりも、出会ったばかりのだんご虫になんて気にかけるの!?
なんであたしにはめったに見せない自然な笑顔をだんご虫(あいつ)に見せているの!?
……もういい。
だんご虫なんて、少しいじれば丸くなるんだから。
ポケットからスマホを取り出して、電話をかける。
思い知らせてあげる。
あなたがどれだけ無力で丸くなることしか出来ないだんご虫なのかを。
【side end】