【side ???】
心地よい風が優しく頬を撫でる。
開いていた窓から入ってきた風が、開きっぱなしの本をめくる。
パラパラとページがめくられる音に目を覚ます。
左手は読んでいたページに置いてあって、栞代わりになっていた。
…あれ、いつの間に寝てたんだろ。
昼間は寝ないようにしてたのに。
窓の外からはオレンジ色の夕日の光が差し込む。
ふと棚に貼り付けてある紙を見る。
そこには高校の月間予定表と時間割、そして年間行事表もある。
これは俺のじゃない。
可愛くて愛しい、彼女が自分のをコピーして貼り付けていったもの。
俺は要らないって言ったのに、私の予定を知ってて欲しいって言うから。