オレンジ色にして

水を張って、コンロに乗っける。

そこへ、取り出した乾燥ワカメを一掴み投げ込む。

見た目、ちょっと少ないかなってぐらいでちょうどいい。

どうせ水を吸ったら膨張するし、足りなかったらまた入れればいい。

ワカメが蘇っている間に、冷蔵庫から取り出した豆腐のパックを開ける。

中では木綿豆腐が一丁、真っ白な顔で待っていた。これを、包丁でスッスと、カットする。

最初の頃はブロック体にするのが恐ろしく大変だったけど、今じゃお手のものだ。

五秒くらいでできないこともない。

(さて)

切り終わった豆腐をいったんまな板に保留して、僕は卵型のキッチンタイマーをキリキリと回した。

時間はとりあえず、三分。

それで今は……六時二十分。大丈夫、今日もだいたいいつも通りだ。