時計は六時十分。

いつも通りだ、充分間に合う。

ウチは、基本的に朝は和食だ。古風に一汁一菜ってわけじゃないけど。

大雑把に言えば、ご飯と、味噌汁と、あとはたくあんか梅干し、それから卵だ。

卵はスクランブルエッグか卵焼きか目玉焼き。

これは起きてきた時に僕へ注文って形だ。

この頃夏輝は目玉焼きが続いているからそろそろ別メニューかもしれないし、

姉貴は目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグというローテーションを繰り返している。

(昨日は卵焼きだったから、今日はスクランブルエッグか?)

なんてことを考えながら、炊飯器の蓋を開けた。