オレンジ色にして

姉貴は、僕らが学校に行っている間は母さんと一緒に洗濯物をたたんだり、お昼のドラマを見ていたりしたんだろう。

お茶だって、一緒にしてたんじゃないかと思う。

そんな、姉貴からすれば、生活の一部だった人が、一昨日焼かれた。

銀色の、まるで『引き出し』のような中に入れられて、焼かれた。

とても、残酷な光景だった。

あの時、煙突から昇っていた煙が、無性にむなしく見えた。

「……最近、私少し、変なの」

「変、って?」

今、僕らが向かっているのは姉貴がお気に入りの公園だ。

『四季の広場』という、季節季節で綺麗な花々が咲き乱れる場所。