きょうだいなのに、僕と姉貴は六つ、夏輝と姉貴は七つも歳が離れてるんだ。

ずっと一緒に暮らしていても、ジェネレーションギャップがないと言ったら、うそになるかもしれない。

姉貴にとっては思い出の曲も、夏輝にとってはサビしか知らない懐メロといった具合にだ。

だから下手をすると姉貴は、最近の若いヤツは、なんて言ってるオヤジさんなんかの気持ちがわかってしまう側なのかもしれない。

「俺のメシが食えねえってのかよ」

外で食べる、というのが突っかかった僕に、夏輝はシレッと答える。

「べっつにー。そーゆーことじゃなくって、『気分転換』もいーじゃないってだけだし?」