「なんなんだよさっきからずっと! 姉貴って呼んじゃあいちいち訂正してさ!」

ぽけ~っとストローをくわえたまま、彼女は無反応。

いら立ちが募って、パッとジュースを取り上げる。

「なあ、真乃ってなんだよ? ふざけてんのか? どうしたんだよ姉、貴……」

声が――尻すぼみに消えてしまった。

あんまりにも、彼女が僕を見つめるから……つい。

これが『眼光』というやつなんだろうか……?

すくませられているうちに、彼女が口を開く。

「アナタこそ、なんなの? だれなの?」

「だ、だれって……」